東日本大震災から10年。
復興大臣政務官として被災地から復興を誓う。
今年の3月11日で、あの東日本大震災の発災の日からちょうど丸10年が経過しました。改めて、震災で犠牲となった方のご冥福をお祈り申し上げると共に、被災者の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
今年の震災の日は、復興大臣政務官として、宮城県名取市で行われた追悼式典に参列させて頂きました。
震災の発生以来、私は何度となく被災地に伺わせて頂いています。
発災直後には、避難所を回って救援物資を持参させて頂いたり、仲間の弁護士と共に避難者からの法律相談も受けさせて頂きました。
あの当時のことを思い起こせば、確かに復興は進んでいます。
津波被災地域についての復旧復興は総仕上げの段階に入りました。かつて津波災害により一千名近い方が亡くなった場所とは思えないほど、穏やかな街並みが見渡す限り広がっていて、震災の傷跡を見出しがたくなっています。
しかしながら、被災者の中での震災は過去のものではありません。
「949」という数字の重さ。
あまり知られていませんが、実は横浜市内には震災により故郷を失い、今なお避難生活を強いられている方が、令和3年2月25日時点で、今なお949名もいらっしゃいます(なお、全国では避難生活者は何と4万人を超えています)。
特に、原子力災害被災地域の復興はまだ先が見えません。
福島第一原発の廃炉の完了時期も見えませんし、汚染処理水の最終処分の方向性も決まっていません。放射性物質で汚染されている、いわゆる帰還困難区域に住民が戻るめども立っていません。
これらの難しい課題の解決をいつまでも先延ばしにする訳には参りません。
「震災は終わっていない」という当然の事実。
もちろん地元に戻れたからと言って元に戻るわけではありません。
今なおPTSD等に悩まされ、心のケアが必要な方も多数いらっしゃいますし、中でも、宮城県は不登校の生徒数が全国で最も多く(ワースト1)、それが震災の影響だとされる方もいらっしゃいます。
新型コロナウイルスの影響もあり、忘れがちになっている震災の記憶。
しかし、今なお避難生活をされている方のみならず、被災者の皆さまにとってみれば、災害は現在進行中のものなのです。
このお一人お一人の人生の重みを噛みしめつつ、私は引き続き復興という命題に全力で向き合って参ります。
衆議院議員/復興大臣政務官 みたに英弘